『ザ・フォロイング』 ケヴィン・ベーコン vs 殺人テラスハウス (ちょいネタバレあり)
前の記事から早速三ヶ月経ってしまった。
というわけで、TVドラマ『ザ・フォロイング』を見ました。
主演はケヴィン・ベーコン指数でおなじみ、マイベストオブ鼻の穴の大きい俳優・ケヴィン・ベーコン。吹き替えは山路和弘さん。
彼演じるところの酒浸り元FBI捜査官ライアン・ハーディが主人公。彼がかつて捕まえた連続殺人犯、ジョー・キャロルが脱獄し、その捜査の協力のために彼は復帰を要請されます。
ジョー・キャロルを演じるのはジェームズ・ピュアフォイ。『バイオハザード』のあいつ。悪い顔ですが、東地さんの吹き替えのおかげで尚悪い。
元教師で、本も出している彼には熱心な心奉者(フォロワー)がおり、彼ら彼女らを使って獄中から事件を引き起こし、ライアンを翻弄して楽しみます。
どーして彼がライアンに執着しているかというと、元奥さんとライアンが、彼を捕まえた後ねんごろに。
というところで、FBIと彼の殺人教団の戦いが勃発。
こう書くとサイコサスペンスのような感じですが、その面を被った恋愛刑事ドラマでした。
序盤で出てくる教団側のエマ(リーダー格の女)、ジェイコブ(エマと付き合ってる。ゲイのふりをしていた)、ポール(同じくゲイのふりをしていたが、マジだった)の三人組が絶妙な三角関係で、隠してる秘密なんかもあったりして、人間関係が地獄。
序盤の敵側の視点が彼らなんですが、延々その地獄が続きます。
そして中盤からは殺人教団の本部に移り、ようやく終わるかと思いきや、そこでもまた女性関係やら何やらの内輪モメがまだまだ続く。
同じ人殺しなんだから仲良くしろよと思いますが、人殺してるような連中だから仲良くできないんでしょうか。
見たことないけど、自分の中のテラスハウスの印象はこれで決まり。
正直キャロルにカリスマ性が微塵も感じられなかったのだけれど、それは置いておくとして、教団の全容。
警察内部やFBIにも協力者がおり、「私達も仲間よ」的展開が少しありまして、ジングォン派かよと。
別に良いのだけれど、それをやられると、見てる側が誰も信用出来なくなるので、ちょっとズルいなと。
そして教団を追うFBI。彼らが有能だったらもう少し面白かったんだろうけど、残念ながら無能。能が無いと書いて無能。
教団の取る行動は大体
- 人を殺す
- 人を誘拐する
- 人を誘拐して殺す
に分けられるんですが、対するFBIの行動は
- 犯人を逃がす
- 犯人を射殺する
- 犯人を逃がすが射殺する
- 捕えた犯人を殺される
です。
頼むから頑張ってくれ。
おかげで中々話に進展がなく、情報を得る手段もほぼライアンによる暴力というマンネリ具合。
しかし、容赦なく殴る、蹴る、折る、撃つの四拍子揃った独断行動マンであるライアンさんは見ていて楽しいので、バランスは取れてるんだと思う。
一応彼には相棒もいて、X-MENのアイスマンこと、ショーン・アシュモア演じるマイク。
序盤はそんなライアンを静止していたマイクも、教団にボコられライアン化。キレた目で拳を叩き込むように。
敵も味方もサイコ。
失敗がドツボにハマり、どんどん状況が悪くなるというのが敵味方双方で起こる、シリアスな『ペイン&ゲイン』
おまけにFBIの上司や教団の無能のせいで、どっちサイドもスムーズに進まず、つのるイライラ。
しかし、ボロクソ書いておきながらこのドラマ、結構楽しみました。
展開が遅いが緊迫感のあるシーンが続き、大筋の事件(流石に詳細は略)も続きが気になり、ドラマでは珍しく数日で見てしまうほど。
何より、ケヴィン・ベーコンがカッコいい。
あの哀愁漂う表情、動作。彼を見てるだけで十分満足です。
しかし実際、期待を裏切られ続け、ラストも海外ドラマ定番のクリフハンガー。
シーズン2はどうしようか悩むところです。
あと、ウィキペディアはネタバレの宝庫ですのでお気を付けあそばせ。